問題行動

2009年5月16日 (土)

多頭飼いで起こるお困り行動-犬同士の喧嘩-

今週は、同じお宅の2頭のコーギーちゃんたちがお泊りしています。
北野ドッグスクールも、最近では2頭、3頭の多頭飼いのお客様が
多くなり、最初は1頭だったのが徐々に多頭に(我が家もそうか・・・)
という、犬の飼い方の傾向を感じています。


出産も2ヵ月後に迫り、仕事量を減らしていますので、毎日のんびり、
いっぱいお散歩できていいな~と思いながらこの1週間をすごして
います。


ところで、このワンちゃんたちは、多頭飼いで喧嘩をして困る
というご相談を受けて、出張訓練をしたワンちゃんたちです。

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このご相談は決して少なくなく、むしろ多頭飼いの悩みとしては、
トップ?と思うくらい、相談件数は多いのです。
犬同士の喧嘩は、しばしば深刻な事態になることがありますので、
軽く見ることなく、早めの対処を考える必要があります。


過去に何件も、多頭飼いの喧嘩のご依頼を受けてきましたが、
解決のポイントになるのは、


どの犬を一番にコントロールする必要があるのか?です。


この記事を書く前にも、ちょうど電話でご相談があったのですが、
多頭飼いで13歳の小型犬と、2歳の小型犬(そのほかに2頭
犬が居て合計4頭飼っている)が激しく喧嘩をする、という内容。


どんな状況、年齢の犬同士であっても、まずは飼い主の言うことを
聞かないほうの犬を、緊急に、集中的に、トレーニングする必要が
あります。

ほとんどの場合、後から来た若い犬のほうが、飼い主の指示に
従わなかったり、飼い主の指示を軽く見る傾向にあります。
(皆様、心当たり、ありませんか?)


おそらく、1頭目のワンコにはしっかりしつけをしたけれど、2頭目は
なんとなく先住犬に習って生活の決まりごとを覚えてくれたので、
コマンドに従うしつけを、一対一でしっかりと行わなかった。


というあたりに、原因があると思われます。


犬は何頭飼っていようと、一対一でしつけをする必要がある


と、私は考えています。オイデとコマンドしたら、絶対に来させるという
しつけを、飼っている全部の犬にできているか?そこが、喧嘩の起こる群れと、
そうでない群れの分かれ目になります。


犬同士の喧嘩を起こさせないようにするには、
群れに強力なリーダーシップを発揮できるアルファが必要です。
つまり、飼い主が圧倒的に犬たちをコントロールできていれば、犬同士の
いがみ合いが仮に発生しても、軽くすんだり、一喝するだけでやめさせる
ことができるのです。


喧嘩する犬達を、がみがみ叱っていれば強力なリーダーシップが
発揮できるわけではありませんので、飼い主さんが性根を据えて指導を受け、
リーダーシップをとるべく、修行していただくことになります。


しつけの仕方がよくわからない、犬がいうことをきかない


という場合、しつけ教室にその1頭を連れて参加してみましょう。
全頭しつけを・・・と考える飼い主さんが多いのですが、事は急ぎます。
一番コントロールしにくい子、コマンドを無視する子を連れていきましょう。
しつけ教室で、コマンドの出し方、リードの扱い方、声の出し方などなど、
犬を扱う基本を学んでください。マンツーマンのレッスンでなくても良く、
通いやすいグループレッスンで十分です。


些細な犬のシグナルを見逃さない


喧嘩が起こる場合、必ず群れのメンバーの誰かが、リーダーを無視
するような行動をしたり、指示に従わない行動を起こしています。
今お泊りしているコーギーちゃんたちの場合、メスのワンちゃんのほうが
その傾向がはっきりと出ていますので、


1頭飼いなら見逃してもいいかな・・・


という、軽いわがままや、勝手な行動も、「いけない、オスワリ」の
コマンドで徹底的に指示に従わないと次の行動に移ってはいけない
と、いちいち指図して、行動を管理しています。


人に対して反抗的なわけではないので、興奮せずに待てるように
なってきていますし、態度もとても従順になりました。
そうなると、いつも緊張していた先住犬のほうも、落ちついて行動
できるようになりました。


犬は群れのメンバーのことを、非常によく観察しています。
飼い主の人間よりも、はるかに強く互いに関心を持ち、自分の位置関係
がどうなっているのか、認識しよう、把握しようとしています。


人間は単にかわいい犬を増やしたいだけ、であっても、犬同士はそういう
認識をすることはありません。犬同士だけに群れを任せるのは、群れの
中に強い緊張状態をもたらしますので、犬任せにしないで飼い主さんが
ちゃんとリーダーとしての役目を果たしてあげてほしいのです。


飼い主が常に群れのメンバーの動向に気を配り、はみ出すような
行為を見逃さず、もし見つけたときにはすばやく群れをコントロールする

多頭飼いにはそうした人間にかかってくる苦労がありますので、
自分がそこまでしても多頭飼いをする覚悟があるのか、よくよくご検討を
お願いします。


ちなみに我が家の犬たち、私が強力すぎるのか、犬同士は団結(?)
していて、仲が大変よろしい(爆 もしかすると


「お前、さっきおこられていて大変だったな」


「まいったよ、なんかうちの飼い主、厳しすぎね?」


なんて言い合っているのかもしれません・・・


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2009年3月27日 (金)

自傷行為と薬物療法

ある日の電話相談から


もうじき1歳になるメスの柴犬
ヒートが始まった頃から、足を拭くのを嫌がってさせなかったり、
首輪をつけるのを嫌がったりと、今までにしなかった行動が
見られるようになった。


それと平行して、自分の尾を激しく追い、噛んで傷をつけて
しまうようになった。獣医師に相談すると、傷の手当と安定剤の
処方をされたが、長期的に使うと副作用があるといわれ、
投薬を止めたところ、ふたたび自傷行動で尾を傷つけてしまった。

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柴犬の自傷行動の相談は、実はけっこうありますthink


過去の私の経験では、自傷行動の引き金になるような、
具体的な原因がはっきりしている場合、薬物療法は必要ない、
ということもあります。基本的なコマンドにきちんと従うトレーニング、
狭い場所で落ち着いて休むことができるクレートトレーニングをし、
規則正しい生活をさせることで、薬物療法なしで改善した例が
数件あります。


ただ、今回お話を聞いたワンちゃんには、原因となるものが
はっきりと特定しにくいこと、すでに薬物療法をして成果が
表れていること、基本的なコマンドには従えること、などを考えると、


1.規則正しい生活をさせながら、薬物療法をする
2.次回のヒートが来る前に避妊手術をする

が、一番良い方法だと感じたので、そうアドバイスしました。


薬物療法をする場合、投薬は獣医師が行いますので、
行動学を専門とした獣医師に、行動療法と薬物療法を同時に行って
もらうのが、一番ロスがないと思います。
副作用についても、血液検査など、副作用があるかどうかの検査を
必要な時期に獣医師の判断で行ってもらえます。


私の経験上では、安定剤によって重度の副作用が出たことは
ありません。ただし長期間の使用で攻撃性が高まることがある、
という報告がありますので、自傷行為が1ヶ月以上治まっていれば、
1~2ヶ月かけて減薬していくのが望ましいし、ワンちゃんの
体への負担も少なくて済むのではないかと思っています。


自傷行為はまず止める、繰り返して習慣化させない


若くて、過去に肝機能の問題がないワンちゃんであれば、
パッパと投薬して効果が出ているうちに、必要な行動療法を行い、
症状が良くなったところですみやかに減薬していくというプランが
予後も良いように思います。


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