トレーニング、しつけ

2008年7月 2日 (水)

食べるものを守ろうとする行動

お預かり中のパピヨンちゃん

おもちゃを咥えているとき、ケージの外にいる犬(その犬もケージに
入っている)が動いただけで、殺気立って唸ったり、跳びかかったり
します。ご飯を食べているときも、緊張した面持ちで、
大粒のフードでも丸呑みして、常に周囲に緊張感をもっている・・・

数年前に預託トレーニングをしたワンちゃんですが、そのときは
一切そういう行動はなかったと思います。神経質だけど、
活発で明るく、散歩中に他犬に攻撃的になることもありません。

これは一丁、実験してみようと、フードを沢山与えてみました。

「もーーー食べられません」

というくらい食べたら、食べ物を守る行動はなくなるのでしょうか?

結果は、「残したものを守る、結局守るという行動は消えない」
でした。ためしに「もうお腹いっぱいなの、片付けるね」と
食器を持ち上げたら、唸ってと飛びかかってきたbearing(咬むのは
自制できた)一粒取って与えたら、お腹がいっぱいなのに、
必死な形相で丸呑みしてしまいました。

過去に出張訓練でお伺いしたワンちゃんで、ほとんど与えた
えさを残しておいて、ちょっとでも室内に居る人が動いただけで
(フードに近づかなくても)すごい勢いで襲い掛かってくる!
というのを思い出しました。

そのワンちゃんは食べること事態にすごく葛藤があり、その葛藤
している最中に人が動くと食べ物を守る本能が働いて襲い掛かる、
という、困った行動を繰り返していたのですが、そうすると

空腹か満腹かは、食べ物を守る行動に直結しない

と考えてもよさそうです。

私は、食べ物(またはオモチャ)を守る行動そのものをトレー
ニングで矯正するのは、とても危険なので避けるようにしています。
そういうワンちゃんは、他のことでも問題と思えるまたは、
守る行動を強化している行動があるので、そちらのほうを
トレーニングするほうが、安全でリスクの少なく、効果の得られる
方法だと感じています。

物を守るワンちゃんをトレーニングしよう、と決めたら、
室内であってもリードをつけて、いつでも行動をコントロールできる
ようにしておくことと、守るものを人間が管理する(場合によっては
与えない、与える場所を限定する)ようにしなければなりません。

守り始めてから叱る、罰を与える、という方法は、まず効果が
ありません(っていうか効果があったら私に依頼はこない)
さんざん問題がこじれる前に、ご相談していただきたいです。

そのパピヨンちゃん、お家では1頭で暮らしていてトラブルが
ないようなので、他の犬に対して緊張感が出てしまうのかも
しれないな~と思いながら、お腹いっぱいでふうふう寝ているその
背中を、やさしく撫でてみたのでした。

| コメント (2) | トラックバック (0)

2008年6月27日 (金)

わかっちゃいるけど、やってしまう

やっちゃいけない、こうしたほうがいいと知りつつ
飼い主さんがついついやってしまうこと・・・
実にいろいろあるんですが、食糞をしている犬に

「あ~!!!!!!」「だめ~~!!!」と大騒ぎしてしまう、
人によっては犬の口を洗う(石鹸で)ということもcrying


子犬は食糞します、成犬でもする子はしますsweat01

犬は糞を食べる生き物なんです。

でも、少しでも食べることから注意をそらせたいですよね、
いくら自然な行為とはいえ、食糞なんかしてほしくないthink

してほしくないことを、叱って止めさせるというのは「ナンセンス」だと、
最近の行動学ではさかんに言っていますが、実際のトレーニング方法は
トレーナーや獣医師によって、いろいろみたいですが、

私は、「気をそらす」派ですbaseball

食糞していたり、糞で遊んでいたら、明るい口調で

「オスワリ~!」「マテ!」と声をかけます(コマンドを知っている場合)
ワンちゃんが反応したら、その隙にシーツを丸めて便を片付け、
コマンドに従ったことを褒めてオヤツをあげたり、遊んであげたりして終了。

これを排便のたびに繰り返しますrecycle

便の状態にも、すごく気をつけています。
フードが合っていない子は、なかなか食糞が直らないので、
フードに繊維質の多いフードを混ぜたり、フードを変えることもあります。
動物病院で便検査をするのは、当然中の当然で、虫がいれば駆虫ですpig

今お預かりしているプードルちゃん、同居の猫ちゃんの便を食べるとかbearing
飼い主さんは気にしていないようなので、そのことでは叱られていない
ようですが、ソファーの背で便をするのが困るとおっしゃっていました。

人が見ているところで排泄しない子は、過去に排泄関係で
叱られていることが多いので、失敗しても、食糞を見つけても、

絶対に叱らない!慌てないよう、平常心でいるようにしましょう~

このプードルちゃん、だんだん便に興味を持たなくなっているので、
いい状態が続いてくれるといいんだけど・・・

余談ですが、すぐに解決策が思い浮かばないとき、
私はよーーくその子の行動を観察することにしています。

早急に行動しないとダメなことは、そんなにありません(特に子犬は)
とにかく叱らず、騒がず、徹底的に観察します。

観察しているうちに、パターンが読み取れたり、前後の行動に
関係が見出せると、解決方法のアイディアが浮かんでくるのです。fujidog

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月20日 (金)

シンプルが一番!ということもある

分離不安症のケがあるワンちゃんのお宅にお伺いした今日。

初回の訪問のあと、2度ほど電話でアドバイスをした後の、
2度目の出張トレーニングでしたが、今後の生活方針を説明
しながらお渡ししたメモを受け取った飼い主さんが、

「これだけですか?」coldsweats02

と言いました、「ええ、それだけです」と、にっこりhappy01答えた私。

2ヶ月間、別の専門家による行動療法プログラムを実践し続けた後での
私のアドバイスと、行動療法(と言えるなら)プログラムの内容を比べると、
あまりにすることが少なくて、思わず出てしまった発言だったのでしょう。

なかなか解決できないときは、一度最初に帰ったほうがいいのです。
思考を真っ白にし、1から考え直し、やり直し・・・
新しい方法は、できるだけシンプルで単純なものにして、それがどういう
結果を生むか観察する「静」の方法が、一番効果的だったup
ということもあるのです。

2週間を過ぎて、今週末を無事に過ごせれば、きっと良い方向に歯車が
回っていくと、経験上感じている私。もちろん、生き物に「絶対」はないと
思うので、何かあったときはすぐ連絡をいただくよう、念を押して1ヵ月後に
再度お伺いすることを決めて、本日は終了。

ワンちゃんのために仕事を辞めることまで考えていた飼い主さんが、
仕事も失うことなく、希望を持ってトレーニングに励めるようになったことが、
私にとってもっともうれしかったことかもしれませんdog

| コメント (2) | トラックバック (0)

2008年5月24日 (土)

好子の使い方で気をつけること

ご褒美を使ってトレーニングするときに気をつけなければならないのは、

「その好子は犬にとって、行動に影響を与えるほどの好子なのか?」
という判断だ。

たとえば、デュークにとって食べ物のご褒美(オヤツ)は、好子としての
ランクがとても低い、「もらえばうれしいけど、動き回れる自由のほうが
喜びが大きい」という程度で、それほど大きな好子とはいえない。

デュークにとってランクが高い好子は以下の3つ、
「ボール(その他、人が投げたもの)を追いかけ取って来ること」
「人が手にしているものを、力ずくで奪い取ること」
「自由に思い切り体を使って動き回れること」

これらの好子は非常に強く、ボールを投げてもらうためだけに、
デュークはあらゆる服従トレーニングに嬉々として従う。デュークにとって
トレーニングは楽しい遊びの時間で、「面倒なお勉強の時間」とは
感じていないようだ。

オヤツにさほど興味のない犬の目の前に、必死でトリーツをちらつかせて
犬の気を引こうとする飼い主(またはトレーナー)の姿ほど、滑稽な
見ものはないと思う。そういう姿を見てまうと、「オヤツ使用否定派」の人の
意見も正しいように見える。

強い好子といえど、いつでも最大の効果を得られるとはいえない、
疲れ果てた犬の目の前にボールを投げても、犬を動かすことは難しい。
食べるものが好子の犬でも、満腹状態では、さっぱり好子の役目を
果たさないことだってある。

好子は使い方と、使うもののチョイス、使うタイミングが上手く合わさった
ときに、はじめてトレーニングに有効な手段となるのだと思う。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月23日 (金)

食べるものを使うトレーニングの是非

食べるものを使ってトレーニングをすることを、否定的にとらえている
飼い主や、ドッグトレーナーはまだまだ多い。

「オヤツで釣ってしつけなんてしません!」pout

という飼い主さん、

「食べるものを使わなくても、愛情だけで犬は言うことを聞く」rock

と断言するドッグトレーナー、

さて、私はどうなのかというと

「別に使っていいと思えば、使えばいいんじゃない?」cat

という、なんでもいい派である。絶対使わなければならない、とは
思わないが、使ってはいけない、というのは頭が固い考えだと思う。

私から言わせれば、褒めるgood、撫でるpaper、ボールを与えるbaseball、オヤツを与えるbell
どれも犬にとって喜ばしい「好子」(こうし)heart02であるからして、効果的に
いろんな好子をチョイスし、使い分けできるのが、腕のいいドッグトレーナー
と言えるのではないかと思うのだが、どうだろう?

むしろ、これこれはダメ!ngという制限は犬を良くする可能性を狭める
ような気がする、どの犬にも絶対的に当てはまる好子など実はナイ?
と思っている(飼い主が褒めても喜ばない犬もいる!shock)ので、
使ったほうがいいと思えば、オヤツでもなんでも使っていいと思う。

それよりもトレーニングそのものに、好子heart01を使うべきか、嫌子(けんし)annoy
を使うべきかの判断に迫られることのほうが、どの好子を使うかの
判断よりもはるかに難しいと私は思う。

つまり、オヤツがいいか、ボールがいいか、褒めるだけにしたほうが
いいのかという事は私にとっては瑣末なことで、それよりも、
罰とご褒美をどう使い分けるか?ということに日々神経を使っている。eyeear

ある行動をしてほしくないときに、行動を起こした直後に不快な刺激を
与えるのが罰とする。

「罰」とは、ある行動をさせないようにする効果をもつ因子である。
「罰」は犬にとっては嫌なことなので、効果がなかったときに
犬にダメージが出る可能性があることを考えると、うかつに使うことは
避けなければいけないdown慎重さと使うときの思い切りが難しい。think

好子は犬にとって良いことなので、効果がなくても犬にダメージimpact
与えない。飼い主やトレーナーに対する信頼も損ねないので、最近の
「褒めてしつける(オヤツを与えることを含む)」トレーニングが流行って
いるのもうなずける。ただ、ダメージはなくてもトレーニングの効果が
出ないことがある、好子を与えるタイミングと回数を常に計算しながら、
状況に応じてそれらを変化させる技術が必要になる。

長々書きましたが、結論として

私は場合によってはオヤツを使います、食餌もトレーニングに組み込む
ことがありますscissors

褒めることも、ご褒美も、飼い主のリーダーとしての権限において与える
分には、どちらも良い効果をもたらしていると思いますdog

※当たり前の話ですが、食餌制限、カロリー制限のある犬にまで
  無闇にオヤツを使うことはありません、念のため。

| コメント (0)

2008年4月25日 (金)

モッテコイは教えられるか?

投げたボールを持ってくる、フリスビーをキャッチする、

これは犬の「持来欲」(じらいよく)という本能を利用した遊びであり、
トレーニングなのだが、以前ある飼い主さんに、

「家の犬はまったくボールに興味ないんだけど、ボールをモッテコイ
って教えられないのかい?」と聞かれたことがある。

答えは 「ほとんど不可能」

ボールを追いかけ、咥えて、運ぶ、という一連の動作は犬の
本能的な欲求なので、その欲求のない犬に欲求を植えつける
などという作業は、非常に困難なのだ。

その飼い主さんは「うちの犬はバカなんだ」とがっかりしていたが、
これは犬の知能とは関係ない、単なる欲求のある、なし、の違い。
もしディスクドッグをトレーニングしたいというのなら、もともと持来欲の
強い犬種を選んで飼ってほしい。

これがボールは喜んで咥えるけど、ディスクは咥えない、という犬
ならば、ディスクを咥えさせるのは十分可能である。持来欲の
方向を変えてやればいいので、根気よく犬が喜ぶようにディスクを
咥えるように仕向けていくのだ。

また、追いかけて咥えるが、持ってこない・・・という犬も、
トレーニングをすれば、ちゃんと持ってきて渡すようになる。
子犬の頃に、必ず人間がおもちゃの取り合いで勝たなければ
ならない、という厳格なルールで遊ぶと、なかなか咥えたものを
そばに持ってこない犬になってしまう。

「人間の近くに寄ったら大事なものを取られる」

という悪いイメージを植えつけないよう、遊び方に工夫が必要
になってくる。強く咥えてなかなか放そうとしないワンちゃんは、
持来欲の強い、とれても良いトレーニングの性質を持っているので、
飼い主さんは喜ぶべきだと思う。

以前、小次郎がディスクを咥えない、という話を書いたが、
実はトレーニングする間もなく、デュークがディスクキャッチを
するのを追いかけて、ディスクを取り合い、奪い取って走り回る
ようになった。デュークが超大喜びでディスクを追いかけ、
キャッチするので、大変良いものだという印象を受けたのかも
しれない。

これが、私が一対一で咥えることを教えようと思ったら、臆病な犬
なので、とても気を使いながら教えることになっただろう、
牧羊犬や猟犬も、優秀な犬を先生にして一緒に行動させることで、
仕事を覚えさせるというが、まさにそれを目の当たりにしたような
気分だった。

小次郎は持来欲は強いので、一度咥えるとなかなか放そうとしない、
決して怒らず、「おお~~強いなぁ!ヨシヨシ」とおだてながら、
「放せばまたすぐに投げてもらえる」ということを教えている。
後ろ足が弱いので、ジャンプするキャッチを教えるつもりはないが、
ディスクを咥えるようになったのはまた一歩前進だなぁ、と
一人私はご満悦なのである。

| コメント (2)

2008年3月13日 (木)

楽しい時間を共有すると、言うことを聞く犬になる

私はよく向かいの空き地や、家の横でデュークと小次郎を遊ばせているの
ですが、先日お客様が来たので、遊びを切り上げようと

「はい、もう終わり~ハウスだよ!」と、2頭に声をかけました。

デュークと小次郎が”ドドドド~”っとそれぞれ自分のハウスに突進して入って
行ったのを見て、「とても良くしつけているんですね!」と感心されました。

でも、私は特にハウスに入ることを強制したことはないのです。自由運動で
しっかり遊ばせ、ボール投げやディスクキャッチで楽しい時間を愛犬と共有する
ことに時間を割いていれば、強制的なしつけなどしなくても、何かコマンドした
ときに聞き分けてくれるように、自然となるのだと思います。

逆に、忙しくてあまりかまってあげないときなど、「ハウスだよ」と言っても、
未練がましそうに空き地にチラチラと目線を投げ、「もっと遊びたいんだけど」と
無言の訴えをされることもあります、そういうときはスっとハウスに入りません。
でも、それは反抗してるわけではなく、犬として自然な行動だと私は思うので、
叱らずに再度コマンドしてハウスに入れたり、場合によっては首輪をつかんで
誘導することもあります。

従わないことを反抗ととらず、穏やかに誘導してあげることと、楽しい時間の
共有が足りないのかも?と、接し方を見直すことが大事だと思います。

犬によってはボール遊びや、飼い主とのふれあいにあまり関心がないことも
ありますが、そういう子でもオヤツにはとくべつな反応を示す場合は、ぜひ
オヤツをふれあいの機会に積極的に利用しましょう。

「飼い主と一緒のときは、突然オヤツが出てくることがある」と思わせて、
チャンスを見つけてビスケットや、ジャーキーを与えていいと思います。
おいしいものをもらうことは、犬にとっては飼い主と楽しい時間を共有している
ことになるのです。ただし、与えるものはあらかじめポケットに入れておくこと、
棚からから出してきたのでは、おやつ=棚という認識になってしまいます。

臆病な小次郎のために、この半年ポケットにオヤツを入れ、リードを着けたり、
ただ単に呼び寄せてそばに来ただけでもオヤツのかけらを与えていたら、
呼び戻しの確立が100%になっただけでなく、「オイデ」という言葉に喜んで
飛んでくるようになりました。

呼ばれた犬がうれしそうな顔で飛んでくるのと、しぶしぶそばに来るのでは、
こちらの気分もぜんぜん違います。楽しい時間を共有するんだ!という意識で
ワンちゃんと接してみてください、態度がまったく違ってくるはずですよ。

| コメント (0)

2008年3月11日 (火)

散歩のときの犬の位置

これ、すごく聞かれることなんですが、

「歩くとき、うちの子は横に並んでくれないんです、これって
だめですよね?!」

そうですか?!

ちなみに、私は多頭飼いの2頭の犬を同時に散歩させるので、
犬たちには前を歩いてもらいます、歩道いっぱいに広がって歩くほうが、
よそ様の迷惑になりますからσ(^◇^;)

狭い歩道の場合、デュークに前を、小次郎に後ろを歩いてもらい、
私を挟んで縦一列になって歩くこともあります。リードをぐいぐい引っ張ら
ずに歩けるなら、少々犬の位置が前でも後ろでもかまわないはずです。

訓練競技会の世界では、犬は指導主の左について歩く、という規定が
あります。競技会に出すわけでなければ、犬の歩く位置も決めず、
道路状況や、歩行者の数に応じて飼い主さんが連れて歩きやすい位置に
ワンちゃんがついてくれるのが、一番楽でよいと思います。

たまにお客さんのワンちゃんで、左(または右)を歩かせようとしても、
絶対に片側に固執する子がいますが、いつも同じ側ばかり歩かせていると
そうなってしまうことがあります。状況にあわせて「ハイ、こっちをあるいて~
次は反対~」と、ワンちゃんを上手に促してどちら側でも歩けるようにして
おくほうが、都会のワンコには散歩が楽になると思います。

引っ張ってあるくワンちゃんも、別に飼い主さんを馬鹿にしているわけでは
ないと思います、外に出られてうれしくて気がはやるので引っ張るのでしょう。
もちろん引っ張られていいことはないので、引っ張ったら歩かない、
引っ張れないような道具を使う、うんと自由運動をしてから散歩の練習をする、
などの工夫は必要です。

| コメント (0)

2008年3月 4日 (火)

犬の行動の解釈

物言わぬ動物・・・だからかもしれませんが、人間の観点で犬の行動を
解釈すると、犬の意図していることとまったく違った解釈をしてしまう、
ということがあります。

先日電話相談で、攻撃的になるワンちゃんの飼い主さんが

「何頭も飼ってきたけれど、こんなに叱られることに馴れている
犬は初めてだ」

とおっしゃいました。

そのワンちゃんは、叱られるとさらに攻撃性が増し、力ずくで
制御しようとしても手に負えないくらい暴れ、飼い主さんを威嚇
するのだそうです。

この飼い主さんが甘いのでしょうか?叱り方のレベルが弱いから
ワンちゃんが飼い主さんをナメているのでしょうか?
私に電話をされる以前に、別のドッグスクールで受けたアドバイスは、

「叱っても攻撃的になるのは、叱り方が甘いから。もっと毅然と接して、
厳しく叱ること」

だったそうです(他にもありましたが省略・・・)

私の経験では、そういう接し方は犬の攻撃性を増幅する危険があります、
叱ることで攻撃をやめれられる犬なら、飼い主さんの苦労はないのです。
おそらくその犬は、防御的に攻撃をしているので、飼い主が激しく叱るほど、
攻撃的な行動が激しくなっているのだと思いました。

叱れば叱るほど犬は興奮し、飼い主の叱り方もエスカレートする・・・
最終的には犬を殺すか、自分が咬まれて大怪我をするか!?
そんな結末はだれも望んではいないはずです。

飼い主さんが学ぶべきことは、攻撃的な犬を押さえる方法・・・ではなく、
攻撃的にならない犬になってもらう接し方をする、ではないでしょうか?
怒鳴りもせず、叱りもせず、冷静な接し方で犬をコントロールする、
そうしていつの間にか攻撃的な行動をしない犬になっていた・・・これが
一番良い結末だと思います。

そのワンちゃんは、攻撃的になった後、必ず飼い主さんのところへ来て
「ごめんなさい」
をするのだそうです、つまり手を舐めるなど、友好的な仕草をするので、
飼い主さんも許してしまうし、もっとワンちゃんをかわいがってあげたい
と思うのだそうです。

でもちょっとまって!

攻撃的になった後のワンちゃんの友好的な仕草・・・実は

「俺が強いとわかっただろう?もう逆らわずにおとなしくすれば許して
やるよ、わかったな?」

という、ワンちゃんの「上から目線」のメッセージであって、悪いと感じて
\(__ ) ハンセィしているのではないのです!
まだ飼い主さんとの関係が確定していない状況で行われる行動で
あれば、攻撃と、友好の繰り返しによって、ワンちゃんが群れの順位を
確立しようと働きかけている段階なので、この時期にきちんと対処を
することができれば後々のトラブルと、攻撃的な行動を避けることが
できます。

ワンちゃんにも個性があるので、すべての犬がそういう行動をとるわけ
ではありません。今まで見たことのない、突然の攻撃的な行動と、
それをくつがえすような友好的な行動は、飼い主さんを混乱させますが、
正しく解釈すればなるほどと納得でき、落ち着いて対処することが
できるようになります。

| コメント (0)

2008年2月21日 (木)

無料電話相談について

電話帳(タウンページ)で「電話相談無料」とうたっているため、時々
「無料相談って見たんですが」telephoneと電話が来ることがあります。

無料で相談に応じてくれる=無料で解決 ではありません、っていうか
そんなの無理だしthink電話相談は、気軽に電話をかけていただいて、
私がどんな応対をするのかを知っていただくためと、電話で話せる範囲
(正味15分くらい)で、そういう問題にどう対処するかが一般的なのかを
伝えるために行っています。

あくまでも一般的な対処方法しかお話できないので、

「やったけど解決できない」

という場合は出張トレーニングを受けていただくことになります。
それでも何頭かは無料相談だけで問題解決!となったワンちゃんはいます、
しかしそういうのはとても運が良かったケースです。通常は、実際にワンちゃん
の様子を見ないと確実なことは言えないです、無責任に適当なことを言うわけ
にはいきません。

過去に電話相談だけで問題解決した!という飼い主さんが、ワンちゃんを連れ、
菓子折りを持ってお礼に来てくださったことがありました。もともとちゃんとできて
いたことが、あるきっかけでできなくなっただけ、というワンちゃんだったので、
簡単なアドバイスで解決したのだと思うのですが、大変感謝していただきましたdog
それはそれでとてもうれしかったです。

無料相談で困るのは他人の犬の相談をされることです。

親切心でお電話をいただくのはわかるのですが、飼い主がトレーニングを受ける
気になってくれないと、トレーニングは絶対に成功しません。飼い主さんが
紹介者の方からお話を聞いて、トレーニングをもし受ける気になったら、改めて
「飼い主さんから」直接電話をいただくよう、お話しています。

| コメント (0)

2008年1月23日 (水)

悪戦苦闘

他のドッグトレーナーや獣医師がいい結果を出せなかったワンちゃんを、
いかにも毎回私がぱぱっと解決!!してるように書いていますが、
悪戦苦闘した過去の経験も書かないと不公平(?)かと思うので、そういう
症例のお話をひとつ・・・

ミニチュアシュナウザー、オス、去勢していなかったがお願いして手術を
受けてもらった、当時2歳のワンちゃん

一歩自宅のマンションを出た瞬間から、ずーーーーーーーーーーーーーっと
キャンキャン、ワンワン吠え続けるという、なんとも不可解な行動をとるのです。
性格はとってもいい子で、反抗心もなく、過去に他のドッグトレーナーがビシ!
っとトレーニングしていて、訓練性能は私が見た中でもぴか一の子。
犬にも人にもフレンドリーで社会化も十分できているように見えるのに、
どうしても吠えが消失しません。

まだ私がリードを持っている間はなんとかコントロールできるのですが、やはり
問題行動は飼い主さんがコントロールできてこそ「解決した」と言えるわけです
から、飼い主さんでは散歩時に人目もはばかるほど騒ぐと聞かされては、
私も心穏やかではありません。

飼い主さん一家は本当に申し訳ないほど私を信頼してくださり、安定剤の投薬
や、散歩時の注意点など一生懸命実行してくださりました。トレーニング期間も
かなりの時間を要し、お預かりのときも常に以上興奮にならないよう、気を使い
ながら長いお付き合いをさせていただいてます。

今は安定剤の投薬もやめ、かなりいい状態で暮らしているということですが、
そうなるまでに1年以上の時間を要したので、私にとってはかなり難問だった
ワンちゃんでした。お預かりしているときは、ハウストレーニングも完璧で、
手のかからない本当にいい子なんですが、散歩に出たとたんに出現する興奮と
激しい吠えは、なかなか消失しない難しい問題でした。

結局、飼い主さんの根気よい一貫した接し方で、今はかなり改善している
そうです。結局は飼い主さんの努力がワンちゃんへの結果として出てくる
んですね、ドッグトレーナーはそうした努力が続けられるよう、メンタル面でも
サポートすることが大事なんだと、よくよく実感させられた事例でした。

| コメント (0)

2008年1月18日 (金)

食糞フン闘記 子犬編

今日トレーニングにお伺いしたお宅の子犬ちゃん、食糞をして
飼い主さんを驚愕させてしまったとか。

生後4ヶ月の子犬が便を食べても、それは不思議でも異常でも
ないことなので、飼い主がとるべき適切な行動は

慌てない、大声を出さない

この2つに限ります。子犬は甘噛みするもの!子犬は食糞するもの!
と最初から開き直っていれば、それほど慌てることもないと思います。
普段から子犬の名前を呼んだら喜んでそばに来るようにしつけて
おけば、排泄直後に「おいで~~♪」とハッピートークでおやつを与え、
その隙に静かに便を片付ければOKなんです。

自分が排便したら飼い主が興奮する、緊張する、ナーバスになる、
というのは子犬は敏感に感じます。敏感に感じますが、その理由はわから
ないので、原因となる便をいち早く隠そうと、ますます慌てて食べるように
なってしまうこともあります。そうなると食糞の改善が難しくなってきます。

慌てて便を隠そうとして食べる、という習慣をつけないよう、飼い主さんは
愛犬の排便におおらかに対処するように意識してほしいと思います。
また、お腹に虫がいることが原因で食糞をすることもありますので、子犬が
家にきたら必ず便検査をしてください。

子犬が便に鼻をくっつけていても、ただ匂いをかいでいるだけ・・・だったり
するので、とにかく焦らない、慌てない!生後6ヶ月くらいまではたまに
便を食べてしまってもワンちゃんの様子を観察しましょう。体調に問題がないか、
いつもガツガツ飢えたように餌を食べていないか、そういう点を注意して、
問題がなければ、穏やかに便を片付けることを続けてみてください。

| コメント (0)

2008年1月 8日 (火)

飼い主のメンタル、犬のメンタル

問題行動を起こすワンちゃんのトレーニングにお伺いするとき、

本来なら解決するはずの問題行動がなかなか消失しないことがあって、
え~ホントに?なんて首をかしげることがたまにあります。

ワンちゃんの様子を観察し、飼い主さんからお話を聞いて、
よし、これでプログラムを作成して実行したら改善だ!
と結構自信を持って帰ってきたのに、3日もしないうちに

ぜんぜんだめなんですけど・・・

という、助けてコール、または「ちゃんとこれでよくなるの?(ウタグリ・・・)」
の口調でお電話をいただくと、

おっかしいな~~!?とこっちは焦るわけです。

まだ経験が浅かったころは見込みが違っていたり、読みが
足りなくてすんなり解決できなかったこともあると思うのですが、
飼い主さんの精神状態、犬に対する神経質さも、犬の行動に
大きく影響するのだ、ということがわかってきました。

犬は感情にとても敏感な動物なので、(たまにデュークのように
無神経な犬もいますが)飼い主の不安、怒り、焦燥を感じ取って
問題行動を起こしたり、問題行動の根が広がっていたり、解決が
遅れたりすることも少なくないのです。

正直、犬をかわいがってはいるけど、いつもべったり過ごしているわけじゃない、
という飼い方をしている人のワンちゃんは、問題行動の改善が早いです。

トレーニングを受けよう!

と決心したら、まずはドッグトレーナーや獣医師の助言を信じて、
飼い主さんがワンちゃんに堂々として安定している状態を示してあげましょう!
群れのリーダーはあなたなのですから♪

今年もバリバリ書きますよ!応援お願いします!!
↓人気ブログランキング参加中↓
<a href="http://blog.with2.net/link.php?560596"><img alt="Banner_03_2" title="Banner_03_2" src="http://otamoi-seashore.txt-nifty.com/photos/uncategorized/2007/10/04/banner_03_2.jpg" border="0" /></a>

| コメント (0)

2007年12月31日 (月)

犬を「生かす」接し方

犬が問題行動を起すと、それが「過去のトラウマ」からくる
ものではないか、と心配する方が結構いる。ドッグトレーナーでも
心の傷を癒すために・・・という話をする人がいるが、私は犬に
心の傷云々、という考え方はキライなのでしない(キッパリ)

なんだかだんだん実もフタもない話をするようだけど、過去のトラウマ
なんて、誰にだってあるじゃない?もちろん問題行動の原因になるよう
な根深いトラウマを持つ犬もいる。私が保護したフラットコーテットも、
分離不安症という問題行動を2年間見せ続けていて、今でも完全に
消失はしていないので、トラウマが根深い問題行動の原因になること
はあると思う。

でも私は、経験上、

犬の問題行動を持続させるのは過去の経験ではなく、
現在の飼い主の接し方だ

と考えている。犬は人間ほど精神構造が複雑ではないようで、
嫌な経験をしてもそれを上回る安心を与える接し方をすると、
見違えるほど行動問題が早くに解決するのだ。

心の傷を負った犬には、それを上回る愛情(関心)を与え、
犬に自分がどれほど愛情をもっているかを示すことが重要だ!
という考えは、飼い主が一生懸命犬に声をかけ、触ってやり、
いつも犬のことを第一に考えて生活する、というタブーを
犯しやすい。犬は人間と違うルールの世界で生きているので、
犬が安心して生きられる接し方を飼い主が学ぶ必要があると思う。

犬を生かす接し方

は、ひいては飼い主と犬が幸せに暮らす接し方でもあるのだ。

暇でもないのにブログ書いてる私・・・これから年賀状の
最後の仕上げします。
↓人気ブログランキング参加中↓
<a href="http://blog.with2.net/link.php?560596"><img alt="Banner_03_2" title="Banner_03_2" src="http://otamoi-seashore.txt-nifty.com/photos/uncategorized/2007/10/04/banner_03_2.jpg" border="0" /></a>

| コメント (0)

2007年12月 3日 (月)

多頭飼い、オス、メスの場合

今日ワンちゃんのオスとメスを飼っている飼い主さんから、

オス犬が3日前からずっと興奮し続けて、鼻を鳴らしたり、
吠えたりするので、近所から苦情がきてしまった、どちらか
1頭を預かってもらえないか。

という相談がありました。メスのワンちゃんにヒート(発情)
が来て以来、しばらくはそれほど興奮状態ではなかった
らしいのですが、ヒートがピークに達した10日目に
興奮状態に火がついてしまったようです。

今スクールにヒート中(といってもほとんど終わっている)の
ワンちゃんがいるため、当初はメスのワンちゃんのほうを
お預かりしようと思ってお伺いしたのですが、メスのワンちゃんの
入ったハウスを玄関に出しても、ずーーーーーーーーっと家の中
を探し回って、鼻を鳴らしたり、うろうろうろうろ、焦燥感が
強く現れているのを見て、オスのワンちゃんのほうをお預かり
することに急遽変更しました。

実際テリトリーを離れただけでおとなしくなることが多いですし、
ターゲットになるワンちゃんがいないことも、自分の家を出たほうが
理解しやすいだろうと判断して連れてきました。
到着後1~2時間は少しだけソワソワしたり、遠吠えらしき声を
出したりしていましたが、今は自分のハウスに入って丸くなり、
グッスリ眠っています。

メス犬にヒート(発情)がきたらオス犬が興奮する、というのは
頭ではわかっていても、実際目の当たりにすると、その衝動の
強さと本能的な行動の激しさに、ビックリしたり、不安を感じる
飼い主さんも少なくありません。
去勢していないオス犬すべてが、激しい行動をとるわけでは
ありませんが、たまたま自分の犬がそうだった場合は、それを
どうしてもあげられない飼い主さんもストレスを感じることになります。

交配を目的としないオス、メスを多頭飼いする場合は、まず
メス犬を避妊手術する、その後オス犬を去勢手術する、というのが
順番としては良いと思っています。というのは、去勢手術をしたオス犬
でも、ヒート中のメス犬には反応を示すことが多いからです。
メスのワンちゃんの手術が間に合わなかった場合、せめてオス犬
のほうを去勢手術すると、最悪吠え続けるとか、興奮しすぎて
エサも食べられない、という状態は防げます。

繁殖を目的としないオスメスの多頭飼いをしている飼い主さんは、
ぜひ参考にしていただけたらと思います。

| コメント (2)

2007年11月20日 (火)

食糞フン闘記

しつけのご相談のなかで比較的多いご相談として

犬が自分の(または同居犬の)便を食べて困る、治して欲しい

というのがあります。
食糞と言いますが、元々犬は自分の便や、他の動物の便を食べる
性質があります。でも食べずに済むなら食べないで欲しい・・・
という飼い主さんの気持ちが痛いほどわかるので、なんとかならないかと
日々フン闘する私であります。

私の性格として、あれもこれも試してみる、絶対諦めない!という、
粘着型の執念深いところがあるので、今まで何頭ものワンちゃんの食糞の
改善に貢献してきたと自負しております。食糞の改善に欠かせないのは、
ワンちゃんの栄養状態を知ることと、運動内容など日々の生活を見直す
ことです。

ところが、今お預かりしてるワンちゃんで、
「預かる前までは同居犬の便を食べていたけど、自分の便は食べなかった、
なのに私のところで預かるようになり、同居犬だけが自宅に戻ってから、
自分の便を食べるようになってしまった。」

という、ちょっと不可解な行動をする子がいて、頭を悩ませています。
ただ一つ言えるのは、そのワンちゃんは常時便が柔らかく、便臭も強い、
つまりおなかの調子が整っていない状態である、ということ。
こういうときは獣医師から療法食を購入して与えます。値段は高いですが、
本格的に食糞の改善に取り組むには、欠かせないドッグフードになります。

昨日から、前回まで使用していたものから、別のものにフードを変更して
様子をみることにしました。このフード、便量、尿量が増える可能性が
大いにあるのですが、まずは「便を食べないこと」が目標なので、思惑に
ハマって改善してくれればいいな~と、経過観察中なのであります。

| コメント (2)

2007年11月16日 (金)

犬の訓練?飼い主の訓練?

私は「ドッグトレーナー」という肩書きで仕事をしていますが、
本当の仕事は飼い主のトレーニング(意識改革、アドバイス)を
することだと思っています。

もちろん、犬をコントロールするには、ドッグトレーナーとしての
テクニックと観察力が必要です。オスワリを初めて教える犬に、
タイミングよくご褒美を与え、「オスワリ」という言葉と「オスワリ」
という行動を結びつけるのは、口で言うほど簡単ではなく、
飼い主さんから「さすがは、ドッグトレーナー」と思っていただいて
いると思います。

でも、最終的にワンちゃんに言うことをきかせるのは、一緒に
暮らしている飼い主さんであって、私ではありません。
私の言うことに忠実に従っても、オスワリを理解していても、
飼い主さんが「オスワリ」といったときに座らないようでは、
私が犬に何を教えても意味がありません。

結局は「なぜワンちゃんは飼い主さんの言うことをきかないのか」
という指導を飼い主さんにすることになってしまうのです。
私と一緒に散歩をしていたらクンとも言わないワンちゃんが、
飼い主さんと一緒のときは、他人や他犬に吠えまくるのはなぜ?
私と一緒なら絶対に自分から先に玄関から出ない(マテと言わ
なくても)ワンちゃんが、飼い主さんと一緒のときはわれ先にと
外に飛び出すのはなぜ?

これはテクニックの問題や、しつけのレベルの問題ではなく、
飼い主さんとワンちゃんの関係性の問題になってきます。
ワンちゃんは私が恐ろしいから従うのではなく、私が一緒にいる
ときには、どういう行動をしたら「得」で、何をしたら「損」かを
理解しているだけです。飼い主さんも同じように、どういう行動が
報いられ、どういう行動が報いられない行動かを、「自分の態度」で
ワンちゃんに示せばいいのです。

そういったワンちゃんに示すべき態度を、飼い主さんに指導し、
納得していただき、楽しんで実行していただけるようアドバイスする。
私の仕事の大半はそういうことをやっているのです。

モチベーションアップを計ってランキング参加中です(^^ゞ
1日1回ポチっとお願いします♪
<a href="http://blog.with2.net/link.php?560596"><img alt="Banner_03_2" title="Banner_03_2" src="http://otamoi-seashore.txt-nifty.com/photos/uncategorized/2007/10/04/banner_03_2.jpg" border="0" /></a>

多頭飼いのリスク

そろそろ大抵の犬を欲しがるご家庭にワンちゃんがいきわたり、
新しく犬を飼う人が減り始めている・・・という話が今年の初め頃
よく聞かれましたが、今年は多頭飼いをしているご家庭からの
トレーニングの依頼が例年に比べて多かったように思います。

ということは、犬が好きな人は2頭目、3頭目のワンちゃんを
迎え入れているということなんですね、きっと。
昔トレーニングをしたワンちゃんのご家庭でも、新しいワンちゃん
を迎えたというご報告をいただきました。

でも、多頭飼いをするというのは、楽しい反面、犬任せに飼って
しまうとワンちゃんが問題行動をおこして困ることがある、というのが
けっこうよくあるパターンだってご存知でしょうか?
1頭で飼うも、2頭で飼うも、同じようにしつけをして、飼い主さんが
家の中の主導権をもっていることをワンちゃんに態度で示さないと、
不安から生じる問題行動に悩まされることになります。

不安から生じる問題行動といっても、出現はさまざまで、
排泄のトラブル、吠え、常同行動(尻尾を追いかける、体を舐め続ける)
攻撃行動、多動、とそのワンちゃんによって違います。
1頭で飼っていても、同じように不安からくる問題行動は生じますが、
飼い主さんがその問題に気が付かなかったり、気づいても

うちの子はこういう性格なんだろう

と、あまり気に留めずにいたりすると、2頭になったときに問題が大きく
なって初めてビックリしてご相談にくる、というケースが多いです。
ということで、多頭で飼っているお宅のワンちゃんが、問題行動を起す
というご依頼があったときは、必ずもう一方のワンちゃんに何か
問題がないかを、実際に私の目で確認する必要があります。

飼い主さん自身は自覚していないことでも、2頭目のワンちゃんの
問題行動に、実は先住犬の存在や行動が大きく関係している、
ということは決して少なくありません(希にまったく関与していないことも
ありますが)

不思議なもので、1頭目のワンちゃんに問題がないお家は、
2頭目も問題がないことが多いです。1頭目のワンちゃんがちゃんと
しつけされて、安心して飼い主さんをリーダーと認めて飼われている
ワンちゃんのお宅は、2頭目を迎え入れても大丈夫なのです。

遺伝的な要素、犬種特性による本能的な行動の差は問題行動では
ありませんし、もともとおっとりしている、警戒心が強い、臆病、といった
性質の違いは考慮しなければなりませんが、絶対に避けて欲しいのは

1頭だと寂しいから困った行動を起すのだろう、2頭目を飼えば
犬同士で遊んで気が紛れるかもしれない。

という理由で2頭目を飼うことです。たいていの場合は、2頭とも
問題行動を起して飼い主さんを困らせる結果になります。
多頭飼いをするときは、今のワンちゃんの現状、自分達が
犬にかけられる時間、お金、リスクを十分検討してからにしましょうね。


読んでいただきありがとうございます!お一つポチっとお願いします♪
↓人気ブログランキング参加中↓
<a href="http://blog.with2.net/link.php?560596"><img alt="Banner_03_2" title="Banner_03_2" src="http://otamoi-seashore.txt-nifty.com/photos/uncategorized/2007/10/04/banner_03_2.jpg" border="0" /></a>

2007年10月12日 (金)

犬の幼稚園

犬の幼稚園が流行っている・・・というか、話題になっていましたね。
流行はともかく、子犬を犬同士の集団のなかで過ごさせるというのは、
きちんと管理さえしていればとても有意義なことだと私も思っています。

子犬に限らず成犬でも、犬を怖がったり、犬が通りがかっただけで
絶え間なく吠え続けてしまうようなワンちゃんは、飼い主さんから離して
一定時間、犬慣れしているワンちゃんと過ごさせることで、だんだんと
犬に慣れていくものです。
002_3

お預かりするメリットは、ワンちゃんが飼い主さんからはなれることで
自立心と自制心が養われますし、社会性が身につきます。
犬は人が思っているよりずっと臆病な生き物ですが、一頭で閉鎖的に
飼っているワンちゃんたちが多いのが実情。
短期間でいいから幼稚園通いをして社会性を身に着けて欲しいなぁ
という思いから、今年から出張トレーニングをしたワンちゃんを対象に、
日帰り幼稚園(預かり)を始めました
(※子犬だけでなく、成犬も対象になります)

朝連れて来ていただき、日帰りで4~8時間を過ごしてもらうのが基本
です。お散歩したり、他犬と一緒に外のサークルで日向ぼっこしたり、
おやつをもらったり、ハウストレーニングをしたり、と、本当に
人間の幼稚園みたいなものですね。
急にドッグランやカフェに連れて行くのは不安だというワンチャンの
プレトレーニングにもなります。

やんちゃで遊びたくてたまらない!というワンちゃんは、デュークか
小次郎が遊び相手になってくれますし、ちゃんと遊びのルールも
おしえてくれます。私も必ず見張っていますので、行き過ぎた行動
はコントロールしてやめさせます。
001_3

写真は日帰り幼稚園に来ていただいたワンちゃんたちです。
私にとっても、出張でトレーニングしたワンチャンの現況を知ることが
出来るので、自分の仕事の目的や手段を検討するのに役立っています。


「ワンちゃんの日帰り幼稚園」
対象:当スクールにて出張トレーニングを受けたワンちゃん
費用:4時間以内/1,800円~、8時間以内/2,500円~
必要なもの:ワクチン接種証明書(コピー可)

| コメント (0)

2007年8月25日 (土)

しつけ方法はフレキシブルなもの

 まだ8月で本州では連日35℃を超える猛暑だというのに、北海道は晴天でも秋の空気漂う、気持ちのいい毎日です。外で飼っているデュークと小次郎も、峠を越えた暑さにほっとしている・・・んじゃないかと思います。

 先日何気なく立ち寄った古本屋で、犬のしつけの本が目に付き手にとってみました。プロほど他人のトレーニングの話には興味がないように思いますが、私は情報収集のため、そして著書まで出せるような著名なドッグトレーナーはどんなトレーニング方法を実践しているのか知りたくて手にとることがあります。そのなかで

 「吠えたら空き缶を投げつけるというしつけ方法は疑問」

 という文がありました、理由も述べられていて「飼い主がそばにいないときや、留守のときは投げつけられないじゃないか、したがってそんなしつけ方法に意味はない」というのがその方の主張でした。私はすぐに「ああ、このドッグトレーナーさんは一方的な見方しかできない人なんだな」、と思ってしまいました。

 吠えている犬に空き缶を投げつける、というのは行動学的な意味があります、それは「無視」と同じ効力を持つという点です。どんなに吠えても飼い主からは「空き缶を投げつける」というリアクションしか得られない、というのは、犬に「吠えても要求は通らない」という無言のメッセージになります。しかも無視よりさらに効果的なのは、空き缶を投げつけられるというは犬にとって「不愉快なリアクション」ということが大きな要因になります。

 したがって、「空き缶投げつけ」が効果的なのは、犬が飼い主に向かって「要求」の吠えをしているときです。私は空き缶を投げつけることで吠えがおさまれば、それは単なる要求によるもの、おさまらない場合は不安や焦燥感や恐怖感がある、あるいはなにかが犬にとって不足している(運動、エサ、排泄の回数など)とみなします。「空き缶投げつけ」は単にしつけ方法というだけではなく、私にとっては吠えの原因を知るための手段でもあるのです。

 空き缶は何かにぶつかると大きな音を立てます、効果を高めるために私は缶の中にコインを10~15枚入れることを薦めます。犬は大きな物音を立てるものが自分に向かって飛んでくることをとても嫌います(100%ではありませんが、大抵の犬は嫌います)、犬に直接当てるわけではないのですが、壁やハウスに向かって投げつけることで十分な効果が得られます。

 ちなみに、空き缶投げつけは永久に使用する必要はありません、ワンちゃんはちゃーーんと「要求吠えは通らない、でもおりこうさんにしていればいいことがある」ということを学習することができるのです。ですから、吠えているときだけ投げつけるのではなく、おりこうさんなときにはご褒美を与えたり、遊んであげたり、お散歩に連れて行ってあげたりしてください。

| コメント (0)

2007年8月 3日 (金)

犬を変えるには飼い主が変わること

 今流行のビリーズブートキャンプ、私も興味があって(最近体脂肪がひそかに上昇中・・・年のせいでしょうか)やってみましたが、筋肉痛に見舞われております。余裕しゃくしゃくでトレーニングプログラムをこなせるようになるには、まだまだ時間がかかりそうですが、そのトレーニングDVDのなかで、トレーナーのビリーが盛んに言うセリフがとても興味深いのです。

 変わろうと思えば変えられる(自分を)!変わりたいという意志が自分を導いてくれる!

 アメリカ人らしいクサいセリフ・・・ですが、でもこれは犬と飼い主さんの関係にとてもよく当てはまる言葉なのです。犬は飼い主の態度一つで、よくもなれば、悪くもなる生き物です、つまり飼い主が接し方を変えれば犬の行動も変えられるのです。逆の言い方をすれば、どんなに私がトレーニングをしても、アドバイスをしても、飼い主さんがそれを実行できなければ、犬の行動を変えることはできないのです。

 年をとった犬の行動はもう変えられないのか?そんなことはありません、私がトレーニングしたワンちゃんで10歳を超える犬が何頭かいますが、皆ちゃんと問題行動が減少または消失し、良い状態で飼っていただいています。しかし、それにはすべて「飼い主さんがアドバイスを実践して、飼い方を改善する努力をしている」という条件がついています。

 だんだん手に負えなくなってきたから、プロに頼んでなおしてもらおう・・・犬は電化製品ではありません!悪いところをなおせば良い子になる、そんな簡単なものではないのです。簡単ではないので、年齢が進むほど行動を改善するのに必要な時間は長くなりますし、ワンちゃんの精神的負担も大きくなります。5年以上も飼い主さんと一緒に寝ていたワンちゃんを、問題行動を治す為といって今日から急にハウスで寝かせようとしたら、しばらくは吠えられることを覚悟しなければなりません。

 一軒家であれば少々吠えられてもいいかもしれませんが、マンションではトレーニング中だからといって毎晩吠えさせるわけにはいかない、そうなると少しずつ段階を追ってトレーニングを進めなければならないので、飼い主さんの労力と負担が大きくなります。

 そういった労力、努力をする覚悟がないとプロがトレーニングをしても、良いアドバイスを受けても無駄になりかねません。困った行動が長く続いたワンちゃんほど根気良く、長い目でトレーニングを行っていく必要があります。飼い主さんが「自分達が変わって犬も変えよう!」という意志と意欲を持ち続けられるかどうかが、トレーニングの成否に大きく関わってきますので、できるだけ飼い主さんの気持ちをサポートすることに重点をおいてトレーニングにのぞんでいるのです。

| コメント (0)

2007年7月24日 (火)

トレーニングしやすい犬、しにくい犬

 今回は問題行動などではなく、基本的な服従訓練(”服従”って何度書いても嫌な言葉だなぁ・・・)や、ディスクドッグなどのトレーニングの話しです。

 頭のいい犬はトレーニングしやすい、と思いますか?確かに悪いよりは良いほうがいい(ややこしい)と思いますが、他人様のワンちゃんをトレーニングする場合、そのコの頭の良し悪しよりもトレーニングする人間になじみやすい性質かどうか、が「しやすい」「しにくい」の分かれ目になります。トレーニングしにくい犬が良くない犬だとか、問題犬ということではないです、ただ臆病な犬や他人になじみにくいワンちゃんの場合、まず親和をとることに時間を割きますので、実際のトレーニングに入るまでに物理的な時間がどうしても必要になってしまいます。

 臆病な犬や、他人になれるのに時間がかかるワンちゃんは、飼い主さんがトレーニングを見学し、またワンちゃんの性質に対して有効な方法を実地でアドバイスしてもらいながら、ご自分とワンちゃんが一対一でトレーニングを入れていくのがいいかもしれません。デュークのように、ボールを持っている人なら誰でもいい!!という犬は、プロに訓練してもらった後に飼い主さんがチョコチョコっとあやつるテクニックを教えてもらうだけで、仕上がりのいい犬になるような気がします。

 デュークのような犬はエネルギーが強いので、飼い主さんだけで訓練しようとする場合、犬に圧倒されてしまってトレーニングが思うように進まないことがあります。圧倒的なエネルギーの方向性をコントロールが効く状態にしてもらったほうが扱いやすくなる、プロ好みの犬と言えます。小次郎は臆病なので、トレーニングは楽しいものだという認識を常に与え、上手に出来たときにすばやく褒めていい状態でトレーニングを終わらせる必要のある犬です。遅咲きと言ってもよく、最近2才近くなってようやくトレーニングがよく入るようになってきたと感じています。

 小次郎はボールは大好きですが、ディスクを咥えるのには抵抗があります。食い意地が張っているので、古典的な手ではありますが、ディスクをお皿代わりにして餌を与えたり、ディスクにピーナッツバターを塗って舐めたり、噛んだりさせようかと検討中(まだしてません)デュークのようになんでも咥えて走り回る犬は楽でしたが、小次郎でもディスクキャッチができるようになるのか!?乞うご期待です。

| コメント (0)

2007年7月12日 (木)

遊びは無駄じゃない

 小次郎は父が拾ってきた雑種犬で、特に訓練らしい訓練はしていないのですが、ここのところずっと空き地でデュークと遊ばせ、その過程で遠隔操作の「マテ」や「オイデ」、「もってこい」(ボールなど)をコマンドしているうちに、自然と基本的な服従訓練ができるようになってしまいました。初めは下手だったジャンプもとても上手に、しかも自分から進んでするようになったのです。

 もともと「ハウス」「スワレ」「フセ」「マテ」はできていましたが、これも一生懸命おしえたわけではなく、日々の生活の中で自然と覚えてしまったものばかりです。小次郎より先にきたデュークは、動物管理センターから引き取ってきたときにはすでに成犬でしたが、同じように生活の中で基本的なことを覚えていきました。ということは、犬のしつけというのは必死にならなくても、遊びや日々の生活の中で必要なことを要求しているうちに、自然と身に着けていくものなのでしょう。

 私は訓練士ですから、一般の人よりもトレーニングの技術そのものは身につけています、しかしがむしゃらにコマンドを教えようと詰め込んでも、犬がイヤイヤ従うようであったり、こちらの声かけを不快に感じるようでは、本当に生き生きとした犬の姿にはなりません。小次郎もデュークも喜んでコマンドに従いますし、遊びの開始にも停止にも当然のように従います。いつまでになにをどのくらいできるようにするか、といった厳格な考えを持たず、犬の様子と時間とタイミングを上手く見計らって教えたことは、将来にわたっていい結果として残る、そんな気がする今日この頃です。

| コメント (0)

2007年5月21日 (月)

マズルコントロール、ホールドスティールの話し

 甘噛みをする子犬や、乱暴な行動をする犬を飼っている飼い主さんが、ドッグトレーナーや獣医師にアドバイスを受けるとき、かなりの確立で

「マズルを掴んで、ダメ!と強い口調で叱りなさい」

「犬を上から押さえつけて、人間の優位性(人のほうが地位が上であるということ)を示しなさい」

「首の後ろを強くひねって、おとなしくさせなさい」

ということを教えられているようですが、実は私のところにご相談に来る難しい問題行動を抱えてやってくるワンちゃんには、こういった指導によって根の深い問題行動を起すようになってしまったと思われるケースがかなり多いのです。

人間のしつけと犬のしつけは根本的に違います、なぜなら子供はある程度の年齢になると親の言葉を理解するからです。まだ言葉を理解できないうちは、お子さんのいたずらができないよう、両親や周囲の大人が気を配ってタバコや、食べてはいけないもの、かじられては困るものを片付けているはずです、犬のしつけもそれと同じです。

生後3ヶ月までの子犬に、甘噛みをするからといって押さえ込んだり、マズルを掴んで恐怖心を与えると、犬は自分のしたことを反省するのではなく、

「人間は突然攻撃してくる油断のならない危険な存在」

と認識してしまいます。もちろん、犬にも個体差はありますのでどんな強い叱り方をしても、スクスク問題なく育っていくワンちゃんもいます。でも、マズルコントロールというのは本来叱るために行うものではなく、「何処を触っても人間の手は優しいものなんだよ、大丈夫なんだよ」と、オヤツを与えて楽しみながらハンドリング(体を触られること)に慣れさせるトレーニングなのです。

私の2頭目の犬、雑種犬の小次郎は非常に臆病で獣医の診察中は診察台が揺れるほどガタガタ震えますが、決して咬んだり、暴れたりしません。子犬の頃に押さえつける叱り方を一切せず、根気良く甘噛みや行動の乱暴さ(子犬はときに非常に暴れん坊な様子を見せます)をコントロールしていったからだと思います。

臆病な犬は大胆な犬より攻撃的になりやすい傾向にあります、とくに犬の体格が小さくなればなるほど、攻撃に対する抑制力は弱くなります。小さな愛玩犬を飼っている人ほど、しつけに抑えつけたり、苦痛を与える方法をとらないよう、困ったことがあれば早めにそういったしつけ方法を取らないドッグトレーナーや獣医師にご相談ください。

| コメント (2)

2007年5月 3日 (木)

犬のトレーニング、飼い主のトレーニング

 決して馬鹿にしているわけでも、さげすんでるわけでもなく、トレーニングのご依頼があってお伺いする場合、ワンちゃんもトレーニングしますが、ほとんどが飼い主さんのトレーニングが主体になります、意外とこれをご存じない方が多いようです。

 ドッグトレーナーが家に来たら、どんな獰猛な犬もおとなしくなるし、吠える犬はおとなしく、咬む犬は咬まない犬に変身する、もしくは変えてもらえる!と、思っているとしたらそれは大きな間違いです。犬の問題行動は飼い主のせいではなくても、飼い主さんが接し方を変えなければなりません。逆の言い方をすれば、飼い主が変われば犬も変わるのです。

 飼い主のトレーニングなんていうと、ドッグトレーナーに叱られるのでは、あれこれ注意されて不愉快な思いをするのでは、とトレーニングを受けることを躊躇される方もいるかもしれませんが、私は飼い主さんを叱ったりしません。今までしてきたことで、間違っていたり、問題行動を増長するようなことがあればそれをやめてもらう、私が作ったトレーニングプログラム(飼い主さんの体力、能力、気力にあわせて作成します)にしたがって生活してもらうだけです。

 ドッグトレーナーもイロイロな方がいると思いますが、基本的に私は飼い主さんのサイドでしつけや訓練を考えています。犬のためだからと、飼い主さんに無理なことを強要しないようにしています(してもそんなことは長続きしません)。だってワンちゃんを飼っているのはほかならぬ飼い主さんなんです、共働きだったり、子供がいたり、いなかったり、一人暮らしだったりと、飼い主さんの生活環境もさまざまですから、それにあわせて飼い主さんが無理なく実行できる(多少無理してもらうこともありますが・・・)トレーニングを考え、実行してもらうことが大事だと思っています。

 こうして飼い主さんとワンちゃんそれぞれに合うようにトレーニング方法を考えるのは、私が乗馬のインストラクターをしていたからかもしれません。スポーツの指導も十人十色、レッスンを受けるお客様全員に同じ教え方をしていたら、上達できる人はほんの一握りの人だけになってしまいます。わからない、できないといわれたら、なぜそうなのか、もし言われなくてもなぜこの人はこれができないのか、原因はなんなのかを常に考えながら6年間指導者として過ごしたことが、今の仕事に生きているように思います。

| コメント (0)

2007年3月15日 (木)

問題行動!?と思ったときにすべきこと

 トイレを覚えない、吠える、咬む、そういったご相談に日々対処している私ですが、自分の犬の行動がおかしいと思ったら、まず一番先にしてほしいことは、

獣医師の診察を受ける

 です。特に排泄面の問題行動は子犬だったら駆虫をする(便検査をしてシロだったとしても必ずしましょう)、オシッコ検査をする、それでまったく異常がなければはじめてトレーニング、ということになります。成犬で急に発生した問題行動も同様です、今まできちんと排泄できていたのに急にできなくなったという場合はなおさら体を調べる必要があります。

 Pap_0001 カナダやアメリカの有名な行動学のドッグトレーナーはほとんどが獣医師です、犬の行動と体調、体の問題は密接にリンクしているからだと私は思っています。実際私も獣医師向けの専門書で勉強しています。

 自分の犬がおかしい!と思ったら、まずはかかりつけの獣医師に相談してください。そのうえで、体に異常がないことを確認できたら改めて行動面を改善していくアドバイスをドッグトレーナーに受ける、というのが無駄のない解決方針だと思います。

 画像はタイトルとは全く関係ない、お泊りに来たコーギーちゃん。2ヶ月ほど前に撮影したものです。一時は雪のとけた札幌も、ここ連日の雪降りでまたもや雪景色に逆戻り・・・春が来たと思ったのになぁ~

| コメント (0)

2007年2月20日 (火)

犬の不安と恐怖

 Pap_0192 ※タイトルと画像は無関係です

こういう仕事をしていると、「犬ってこんなにも不安を感じる生き物だっけ?」と思うわんちゃんたちに、数多く遭遇します。唸ったり咬んだりする犬のほとんどが、心の中に根深い不安や恐怖を持っていて、それをコントロールすることも、その場から逃走することもできずに、飼い主さんや人に向かって牙を向けています。

 「唸ったり咬んだりするのは、自分を主人だと思っているから。だから人が上に立つように犬を強く罰しなければならない」という考え方が、これまた多くの咬む犬、唸る犬を生み出しているように感じることがあります。それと同時に、飼い主さんがそう取らざるを得ないほど攻撃的な行動をとる子犬がいることも事実で、それはもしかすると幼少期の早い時期に母犬から引き離されていることに原因があるのでは、と常々考えさせられます。

 子犬の脳の発達には、母犬との接触や兄弟犬同士の遊び、人間とのやさしい接触が不可欠です。ラットを使った実験では、母親からグルーミング(舐めたり、接触すること)をしっかり受けたラットは温厚に育ち、親から十分な世話を受けずに育ったラットは攻撃的になる、という結果が出ています。もちろん、苛酷な環境で過ごしても健全に育つ犬もいるでしょう、でも基本的には生後7週~8週までは母犬とブリーダー家族とのふれあいを持つべきだという考えに間違いはないし、これは世間で考えられている以上に重要なことだと思います。

 子犬にとっての人間というのは、リーダーであるまえにまず養い手であり、信頼できる「親」になる必要があるのではないか、と私は思います。それくらい、早期に子犬は親犬から離されているのです、生後2ヶ月を親犬の元で育った子犬は、人間と自分との位置づけを探っていこうとするだけの精神的発達を見せます。でもそれまでは「赤ちゃん」の域を脱しない、多くの保護と関心を必要とする状態なのだと思います。

 「子犬が夜鳴きをしても、鳴き止むまでほうっておく」

 これは、ごく一般的に知られた犬の飼い方ですが、私は「子犬が夜鳴きしなくなるまで、そばで寝るか、小さなクレートに入れて寝室の枕元に置いてあげなさい」とアドバイスしています。生後50~60日くらいまでは、子犬は子犬同士、または母犬にくっついていないと安心して眠れないのです。うるさいからと、叩かれたり、物をぶつけられたり、誰も来てもらえなかったり、そういう経験を積んで健全な精神を子犬が養えるでしょうか?不安で心をいっぱいにしないと言い切れるでしょうか?

 私の愛犬デュークは、明るく楽しい元気な犬ですが、同時に強い不安症状をかかえた犬でもあります。その不安はとても根深いもので、動物管理センターに保護されていた1週間の間にそうなったのだ、とは考えにくいことです。むしろ不安感から来る問題行動を繰り返したせいで、飼いきれなくなった飼い主がデユークを放棄したのではないかと私はにらんでいます。デュークに強い攻撃性はありませんが、興奮状態が強くなると制御が難しくなります。吠えの問題はかなりひどく、不安症状を抱えた犬を飼う大変さを徹底的に知らしめてくれた犬で、ドッグトレーナーとしての自分が試されていると感じながら飼っている犬です。

 総ての犬が育ちだけが原因ではなく、先天的に不安を感じやすく生まれてきたということもあると思います。特にハーディング(牧羊犬)系の犬種にそういった犬が出現しやすいとも言われていますので、なんらかの遺伝的要素もあるのでしょう。しかしいずれにしても、私たちは犬を飼うときに「もしかすると自分の犬は不安や恐怖を感じているのかもしれない」と、常に注意をむけ、考えてやる必要があると思います。甘やかすというのではなく、犬が向ける攻撃的だったり、乱暴だったり、あからさまに臆病に見える行動があれば、早めに専門家のアドバイスを受け、時間の許す限りパピークラスに通って社会化のトレーニングを積極的に行いましょう。

 4年間ドッグトレーナーを続けるうちに、子犬の時期の過ごし方がとても重要だと強く感じるようになったので、わが北野ドッグスクールでも日帰りスクールを実施することにしました。2回以上ワクチンを接種した生後3ヶ月以上のわんちゃんであればお預かりが可能です。日帰りスクールは、他犬に慣れながら基本的な指示に喜んで従うようになること、上手に楽しみながらお散歩をすることを目的としています、犬の幼稚園、小学校のようなものと思っていただけるといいかもしれません。

| コメント (3) | トラックバック (0)

2007年1月10日 (水)

ジェントルリーダーの話

ジェントルリーダー(正しくはジェントルリーダーヘッドカラー)は、
最近知名度があがってきて知っている方も増えてきたようです。
しつけ教室やパピートレーニングなどで推奨されるようになったり、
インターネット通販やオークション等で販売されるようになったことも、
知名度アップの理由かもしれません。

私が初めてジェントルリーダーを使ったのは、お騒がせ愛犬デューク!

あまりにも散歩の引きが強く、スパイクカラー(内側に鋲が打ってある)
を使ってもだめなくらい、痛みでは引っ張りを止められない犬で、
ほとほと困りきっていました。

当時、ホームセンターでヘッドカラー、説明書、解説ビデオ、リードの
セットで8,000円、まったく無駄金だったらどうしよう・・・と、おののき
ながら購入したのを覚えています。

感想は、なんと!これほど僅かな力で犬の行動をコントロール
できる道具は他にない!と感涙sweat02ものでした。
ジェントルリーダーは馬の頭絡(とうらく)を基本に作られているので、
乗馬歴の長い私には直感的に使いやすい、ということもあると思います。
犬の首にショックを与える方法で犬をトレーニングする方法に限界と
嫌気が(犬に苦痛を与えるので)さしていた私は、
すっかりジェントルリーダーの効果と魅力にはまってしまいました。

ジェントルリーダーも万能選手ではありません、マズルが敏感な犬に
使用すると、ジェントルリーダーに慣れることに非常な労力を使う
場合もあります。そうすると、たいていの飼い主さんはネをあげて、
首輪や胴輪に逆戻りしてしまいます。

他にも、せっかくジェントルリーダーを使用していても、マズルを
きつくセットしていて犬が苦しそうにしているのに、気づかないまま
使用している飼い主さんをよく見かけます。説明書にはちゃんと明記して
あるのですが、飼い主さんの注意を引くのには足りないのかも
しれません。

最近ではジェントルリーダーの苦手なワンちゃんや、マズルの短い
ワンちゃん用に胴輪タイプのジェントルリーダーが販売されています。
イージーウォークハーネス
どちらも装着にコツがありますので、何かおかしいと思ったときは
遠慮なくご相談ください。

| コメント (3)

2006年11月 4日 (土)

ヒート(発情)時期とトレーニング

預託トレーニング中に初めてのヒート(発情)が来てしまったワンちゃんがいる。
基本的なコマンド(スワレ、マテ、フセ、オイデなど)をしっかり習得させることと、
他犬や他人、外の環境(自動車やバイク、子供の群れなど犬が興奮しやすいもの)に
慣れさせることを依頼されて、8週間のお約束でお預かりしたのだが・・・

預託トレーニングでは問題行動を起すわんちゃんをお預かりすることが多い私としては、
トレーニング中にヒートが来てトレーニングに支障が出た、というのは実は
初めての経験だった。本当にヒートが影響したの?と思われる人もいるかもしれないが、
どうもメス犬はヒート中はいつもの調子ではなくなるように思う。

今回、「なんだか集中力がないし、落ち着きもないな」と思いはじめて3日後にヒートが
来たが、それからはトレーニング中もお尻を舐めようとして気が散ってしまうし、
吠えや興奮の度合いも高まってしまい、あきらかにトレーニングに支障が出てしまった。

飼い主さんに話してみたところ、実際ワンちゃんの様子に変調を感じられたようで、
トレーニングの延期に同意していただいた。ヒートがおさまって1週間後を目処に
トレーニングを再開してみると、それまでの落ち着きのなさと興奮度がウソのように、
スラスラとトレーニングが入っていくし、言葉に対する反応も格段にいい!

ううむ人間の女性は生理期間中は体調がすぐれずイライラしやすいけど、
犬もそうなんだろうか!?イライラとまではいかなくても、集中力が落ちて
新しいことを習得するには向かない期間じゃないかと思う。もちろん個体差は
あるだろうけど、これってかなりトレーニングとして考えたら重大なことだろう。

今回のことは私にとってとてもいい勉強になった、今度から避妊手術を
していないメスのワンちゃんを預託トレーニングをするときは、事前に飼い主さんに
ヒートがきたときにどうするかを話し合っておくことが出来る。
そうすれば、自分のトレーニングスキルを怪しまれることも避けられる(笑)
預託トレーニングはとかく飼い主さんの目の届かないところで行う作業なので、
少しでも飼い主さんの不信に繋がることがないよう、ワンちゃんの体調を考慮しつつ
いい状態でトレーニングしたいというのが、私の正直な気持ちである。

| コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月25日 (水)

吠える犬考察

札幌のような都会のマンション(あるいは集合住宅)で犬を飼っている
人にとって、「犬が吠える」というのは、とても深刻な問題のようで、
「犬が吠えて困る」「どうしたらもっと吠えなくなるのか」というご相談は
とても多いです。

ただ私が呆れるのは「ペット不可のアパートなので、絶対に吠えないように
しつけをしてほしい」というご相談です。

犬である以上、まったく吠えな